北三の創業のきっかけとなったのが、タモの玉杢という銘木でした。大正8年当時、下駄職人として生計を立てていた、創業者である尾山金松は、北海道の山中でその木目の柄、美しさに心を奪われたといいます。そして、このタモの切り株を山から持ち帰り、この箪笥を作らせました。それ以来、タモ玉杢の和箪笥は北三の歴史を見守り続け、このエピソードとともに代々受け継がれています。
2017年3月のショールームリニューアルオープンに伴い、歴史あるタモの和箪笥を塗装し直すことになりました。北三の歴史に新たなるページを刻むこの機会に、新たな気持ちでスタートしたいという想いから、このプロジェクトは始まりました。約100年程前の木目をよみがえらせる。木は何度でも美しく生まれ変われる。今回のタモの和箪笥リニューアルプロジェクトは、私たち社員にとっても、木の美しさや塗装の重要性を再確認させてくれました。
今回、ニシザキ工芸株式会社塗装部に撮影協力を頂き、タモの箪笥がどのように生まれ変わっていくのかをカメラに収めました。塗装は表面保護のためだけではなく、木目の美しさを引き出す大切な作業工程の一つです。塗装により、木が美しさを取り戻し、さらに輝きを増す様子は目を見張るものがあります。1分半の短い動画ではありますが、ぜひ一度ご覧ください。