HOXAN

インタビュー

白井幸喜氏Shirai Yukitaka

国内販売50年のあゆみ

当社はツキ板メーカーですが、先代担当者がツキ板用の銘木を求めて世界中を探し回る中、油性塗料は銘木美を引き出すのに最適だと気付き、仕入れ始めたことが当社のワトコオイル取り扱いのきっかけです。

誰でも簡単に塗ることができ、落ち着いた色と風合いを醸し出すワトコオイルは、カントリー家具やDIY関連の雑誌等の中で特集記事として取り上げてもらったことも影響し、とりわけ女性層を中心に人気が高まりました。亜麻仁油が主成分の自然塗料なので、ワトコオイルを塗った積み木などをお子様が口に入れても問題ありません。人にも自然にも優しいところも皆様にご評価頂き、口コミで徐々に広がっていった印象を受けています。

DIYが日本で知られるようになると、ホームセンターが市場に多数現れました。良質な木材を自分で調達でき、電動工具などもどんどん軽量化され、安くて良いものが手軽に手に入るようになりました。私が引き継いで5年後、ワトコオイルが東急ハンズ渋谷店で第一号として取り扱って頂けるようになったことを発端に、現在約4600店舗あるホームセンターの内約1200店舗まで今日シェアを拡大しております。

ぬくもりを感じる。北欧生まれのワトコオイル。

ワトコオイルの前進は、ヨーロッパ、とりわけデンマークでダニッシュオイルとして知られているもので、昔から木材の仕上げ用塗料として使用されていました。ヨーロッパのような寒い地域では、油性塗料が好まれる傾向にあります。なぜかというと、家具や床に触れた時に油性塗料の方がぬくもりを感じやすいからです。

新製品であるワトコベアーフットオイルは、その名の通り素足(bare)に最適な塗料で、武道場用として販売を開始しました。素足で競技する剣道などは摺り足になることが多く、一般的に用いられている水性塗料では冷たく感じたり、汗などが落ちた箇所が滑りやすくなったりする傾向にあります。逆に無塗装で仕上げている所も多く、単なる水拭きだけでメンテナンスしていると、カビが生じたりササクレが起きやすくなったりして摺り足がしにくくなります。ワトコベアーフットオイルは両方の欠点を補い、摺り足に最適な滑り抵抗値を実現し、かつ木のぬくもりや本来の美しさも引き出す効果があります。

これまでに全国の教育施設や警察関連の体育館、武道場などでご採用頂きました。最近では、温泉旅館の廊下やロビーにも納め評価を頂いています。年を取ると足腰が痛くなり摺り足になりがちで、スリッパが履きにくくなったり、すべってしまうこともあります。スポーツの世界で安全性は実証済なので、今後は一般家庭や保育園などにも勧めていきたいですね。

ワトコオイルの魅力を一言でいうなら、木味を楽しめる唯一の塗料だということでしょうか。どんな木にも塗ることができ、満足のいく仕上がりを手軽に実現する。あらゆるシーンに使えるよう、バリエーションも豊富にあります。実際に使ってみて、木に触れてみるとワトコオイルの良さを実感して頂けると思います。